東放学園

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2017年09月06日

9月6日(水)あっという間にもう9月になってしまった。夏らしい時期も少なく冷夏だった。

50年振りの大雨が各地で、アメリカ・テキサスの洪水は予期せぬ出来事では済まない!その上、北朝鮮のミサイルの雨でも降ったらと思うと・・・

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私の子供の頃の世界情勢は米ソの対立で長い間の冷戦状態。
鉄のカーテン越しにスパイ活動が盛んだったようだ。
007 CIAが暗躍。
共産主義と資本主義の対立軸そんな時代。

現在は北朝鮮がICBM、核実験で世界中から孤立している。
最終兵器を持つことで世界を敵に回して何をしようとしているのか?
暗澹たる気分になってしまう・・・。

しかし季節は何時ものようにそれなりに移り変わっている。
ザクロの実が色づいて鮮やかな赤だ。
この独特の形はなぜか懐かしさを感じる・

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近くの河原へ散歩。
何時もはじっくりと見なかったが橋桁の裏側の佇まいが面白い。
顔を挙げると空が心持ち秋めいていた。(筋雲が出ていた)
真っ赤な花が鮮やかに咲いていた。
橋の下は風の通り道、心地よい場所だ。
そんな日常の安らかな時間を余計な心配させないで欲しい。

0906-4


話は違うが近ごろ町の本屋が廃業続きだ。
何十年もやって来た馴染の店が亡くなるのは淋しい。
(家の近くの本屋はコンビニになってしまった)
確かにネットは便利で手間がかからない。
けれど私は本はほとんど書店で買うことにしている。
何故かネットではあまり買わない。
書店に行ってぶらぶら店内を観るのが好きだ。
神田ではすずらん通りの東京堂書店が良い。
すぐそばに三省堂があるがほとんどそこにしている。
店内はそんなに込んでいなく居やすい。
専門書も充実しているのも良い。
店内のcafeのコーヒーも好きだ。

その日は2冊の本を買う。

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神吉拓郎 著 『二ノ橋 柳亭』光文社文庫と、
神田桂一・菊地 良 著 『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』宝島社。

『二ノ橋 柳亭』の作者神吉拓郎はあの山口 瞳にもリスペクトされていて、
作家や編集者に人気があったそうだ。
1983年直木賞もとっている。
ラジオ作家(放送作家)時代は永 六輔や野坂昭如がいた。

本編は今で言うグルメが密かに通う幻の店の話。
物すごくうまいものを食わせる店だが正確な番地が出ていない。
皆探して探して、結局分からずすごすごと帰ってしまう。
幻の店なのだ・・・だがそれには裏の裏があった!

ネタばれなのでこの辺で・・・。

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『もし文豪たちがカップ焼きそば・・・』は素直に笑える。
どこの本屋にも目につくところに平積みされている。
村上春樹から始まりドストエフスキー、志賀直哉、安部公房、又吉直樹、紀貫之。
江戸川乱歩、三島由紀夫・・・、錚々たるメンバーが真面目腐ってその作る様を描く。
たかが焼きそばの作り方の描き方だが各人各様僅かに違う。
「もしも」のただし書があるようにその作家風にフェイクする。
焼きそばの蓋を開ける薬味をいったん出す。予め湯を沸かしておく。
そして熱湯を注入、5分待って湯切り。
ながししていると熱湯でシンクがペコっと音を立てる。
そしてソースをからませ混ぜる・・・。

その作家の代表作の一節にその作法が描かれる。
日常の細部に着目すると色々なストーリー展開があるようだ。
その作家の文体の特徴に似せて淡々と描いているから、
電車の中で読むと思わずにやにや顔になってしまった。
モノマネ芸は真似る本人以上に特徴を強調している。
それが笑いを誘う。
この本もその類かもしれない。
とにかく最近は上下巻、1000ページの長編で読み疲れをしていたので、
丁度よいインターバルになったと思う。

こんなささやかな時が一番気に入っているこの頃だ。

世界が平和でありますように!

0906-2


toho_sakuma at 17:00書籍 | 風景 この記事をクリップ!
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