2017年08月25日
8月25日(金)年は特に天候が不順ですね。東京は先週一杯はまるで梅雨の様。気温も低く梅雨空と都内各所に落雷、恒例の花火大会がいくつも中止になったようだ。

今月の書字カレンダーは正岡子規の句。
【 藍壺に泥落としたる燕かな 】
藍染めの壺に、巣作りの最中の燕がたまたま泥を落として飛び去った・・・。

夏空の蒼さと藍の色の対比が鮮やかでその間を軽やかに縫って飛ぶ燕の動き。
物静かな昼下がり燕の白い腹が見えた気がする。
一瞬の静寂。

この句から『動的平衡』 福岡伸一 著 小学館 を思い出した。
ロングベストセラーになった『生物と無生物の間』には感動して読んだ。
動的平衡とは彼のテーマの通底音。
生命体は絶え間なく動き、細胞は入れ替わりながらも、
全体として恒常性が保たれている事を言う。

会社や組織は絶えず人が入れ替わっていてもそのブランドは変わらないように。
分子生物学者の福岡氏は生物や自然はミクロ単位で見ると、
機械仕掛けの様だが、それらは時間の関数として動いている。
常に絶え間なく変化してバランスを保っている。(平衡状態)
川はあるがその水は常に同じではない。
「方丈記」の一節のように絶えず動きながら平衡を保っている。
明るい無常観のように思える日本的かも。

昨夜わが家のベランダに出ようとしたらカーテンと網戸の隙間に、
かわいらしいヤモリが影絵のように張り付いていた。
庭では早くも秋の虫が鳴き出している。
街の喧騒を忘れさせる小さな生き物たちに感謝した。

この本再読してみようか!
今日の東京・赤坂界隈は今年一番の暑さだ。
ようやく夏が戻って来たようだ。
それにしても表通り、路地もエアコンの熱でオーバーヒート。
昼時にも拘らず人通りが少ないようだ。
明日から気温は徐々に下がるとの予報。

このごろ地球は体調を崩しているようだ。
洪水は世界各地で起こっている。
ニュースの枕言葉はかつてない。今まで経験したことが無い!
天候の異変を報じている。
科学が進歩しても地球全体を変えることが出来ない相談だ。

犬が逝ってから散歩の機会が少なくなった。
もっともこの暑さではお互いに参ってしまう。
少し涼風が吹くようになってから遠出の散歩に出かけよう。
OBの皆さん、残暑お見舞い申し上げます。
何かと変わりやすい季節、御身体を大切に!この夏を乗り切りましょう!
