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2017年04月05日

4月5日(水)今日は朝から暖かい日差しが降り注いでいる。桜満開!やっと春になったようだ。朝遅い電車に乗ると子供連れで一杯だった。

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春爛漫!

今朝は赤坂の事務所に出勤。
近所の桜満開の公園を抜け、地元の神社の桜を眺める。
鳥居越しに静かに咲いている風情が良い。
これからしばらく随所で楽しめそうだ。

そんな折、
この季節になると決まって取り出す本がある。
『サクラは何色ですか?』大澤正人著(現代書館)
サブタイトルに西田幾多郎の思想とある。
西田幾多郎(1870〜1945 戦前の日本を代表する哲学者)
この著者はマルキシズムの研究者。

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本の帯にもあるようにサクラの風景のかなたを幻視する哲学書。
この本の出会いは5〜6年前九段の神社の花見からの帰り道。
神保町の古書店で偶然見つけたものだった。
買い求めてすぐに喫茶店で開いてみたが、難解!
基本の考えがあの「西田哲学」だから。
学生時代に岩波文庫『善の研究』に挑戦したが苦戦。
友人たちも彼の言う「絶対矛盾的自己同一」を理解に苦しんだようだ。
そんな挫折の記憶があるのにまたかとおもった。

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著者は言う。
・・・春のある日満開の桜、そしてあっと言う間に散ってしまう。
あの華麗な花が一夜にして雪のようにハラハラと散る。
「花は桜木、人は武士」と嘯き、潔いもののシンボルとした。
それが戦中の「散華」思想になる(特攻思想)。
古人はサクラをそんな見方をしなかった。
もっと桜そのものを観ていた。
命の乱舞を観ていた。
それがいつの間にか「皇道」「大和心」とかにすり替えて、
かの戦争が遂行されたのだ。
物の本質を見ずに恣意的に使われてしまったサクラ。

今こそ西田哲学の東洋思想の絶対無を再考すべき。
物事の本質をもっとよく見るべきと・・・。

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現代の問題は70年の時間を経てまた亡霊のように。
サクラに色を付ける教育が始まろうとしている。
政治が変色してきているのか?

今年もまたこの本を最後まで読まずに終わるのか?
せめて去年の栞がはさんであるところ以上は読みたいのだが・・・。

満開の桜に笑われないようにと想う。

0405-1



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