2017年02月15日
2月15日(水)久しぶりに東京は先週、霙(みぞれ)混じりの雨があり、少しホッとしました。北陸、山陰は大雪、東京だったら交通マヒで大混乱必至かもしれない。
先週末、久しぶりの雨にカラカラ陽気がほっと一息。
しかし今年は風邪やインフルが大流行り。(周りがやられている)
私も予防注射を受けているのだが、要注意!
少しずつ暖かくなってきてはいるが朝夕はまだまだ寒い。
この気温のギャップが身体にスキを作らせている?
♪梅は咲いたが桜はまだかいな・・・
そういえば遠藤周作の小説『沈黙』が再び映画になった。
小説界で彼は「第3の新人」グループの一人として注目された。
この『沈黙』の背景は江戸初期、長崎ででキリシタン弾圧の頃。
布教活動をしている宣教師が踏み絵を踏むと云う、
大変ショッキングなテーマをあつかった内容。
50年ほど前にラストあたりまで読んで思わず涙した記憶がある。
自分の信仰がそれで崩れてしまう苦渋の行為を、
人間である限り許されるのか否か・・・。
宣教師が信仰をすててよいのか?
苦悩を重ね苦渋の決断は神はどう見ているのか。(神の沈黙)
何も答えてくれない寂寞たる心の荒野に放り出される・・・。
映画化は2度目だ。
前作は篠田正浩監督が1971年にメガホンをとっている。
今回は『タクシードライバー』などでおなじみの、
マーティン・スコセッシ監督の作品だ。
この重厚なテーマをどんな映像にして見せてくれるのか楽しみだ。
人間は何時の瞬間でも何かを選択して生きている。
時間軸の中で、運命の様な出来事ばかりでなく意志で選んでいるように見える。
それゆえ後からそれらを振り返ると、それと別の決断・選択を想う。
SF小説の様な多宇宙が並行して存在しているような気になる。
もしあの時そうでなかったったらなど。
決まっているようでまだ決まらない未来が無数に存在しているとしたら。
物理科学の世界では超ミクロな素粒子のふるまい(予測不能)を、
新しい考え方、量子論としている。
将来は量子コンピュータ(超高速)の実現を目指しているようだ。
短絡するようだが私の意識下でもそんな予測不能なことが、
何かを決める時でも存在しているのかと思ったりして。
今まで思っていたことと突然違う選択をしてしまう。
それでも自分は保持されていくのだ。
運命論は後で総括的に自分の歴史を名付けたものか?
近ごろ国は高齢者(老人)の定義を75歳からにという。
皆長生きしてどんどん働いて沢山税金を納めてくれ!と。
そんな考えが透けて見える。(苦笑)
最近宗教学者の山折哲雄著『「ひとり」の哲学』を読む。
「独居老人」「孤独死」などがネガティブなものとしているが、
本当に自分に向き合う「ひとりの覚悟」に注目する。
日本の中世の宗教家親鸞、道元、日蓮、一遍の求道者の孤独観。
徹底的に自分に向き合うその生きざまから『孤独』を問う。
結局のところ人は皆ひとりで生きひとりで死ぬのだから。
現在の自分もそこまで自分を追い詰めなくてもいいのではと
中途半端な自己逃避をして簡単に折り合いをつけてしまう
それでも何とかなってしまうのだが、積み残したものも多いようだ
こんな事を書き綴っているとヒマな考えも面白いと思える。
就寝前、この頃一日の締めくくりの儀式にも使っている・・・・。