2016年04月28日
4月28日(木)毎日、熊本地震。余震のニュースを知るたびに暗澹とした気分になっています。東北の復興もまだまだなのにこれからの困難な生活、想像を絶します・・・
親を選べないと同じように、
その土地で生まれ育った人たちも場所を選べない。
この度も何百年に一度だと云う。
火山・地震列島日本が揺れている。
わたしたちの生活は、つかの間の安定の裡にある?
一日一日をますます大事にせねばとも思う。
世の中大半はゴールデンウィークだと云うのに、
「何時まで続く泥濘(ぬかるみ)ぞ・・・」
しかし季節は巡りくる。
時、まさに百花繚乱!
外に出れば、目にも鮮やかな花々で彩られている。
毎年のように見ている花々だがこちらの心情によって、
花影は微妙に変化している。
桜の花時雨を通り抜けると、
犬の鼻先に花びらが付いている。
しばしそのまま元の木には戻らない一片の時間を楽しんででいた。
近所の路地の少し古びたマンションの前庭には、
この時期だけに咲かせている牡丹花が艶やかな姿を見せる。
作り込みの極致のような優美さは圧倒的な存在感なのだ。
振り返るとそこに和服の妙齢のご婦人が伏せ目がちに通り過ぎる。
ここは柳橋界隈か?
瞬間!なんだか艶っぽい白昼夢を観ていた。
昼間でもなお薄暗い路地裏には、
微妙な光と影が豊かに存在している。
あの文豪、谷崎潤一郎の随想録「陰翳礼讃」のような気分になった。
昭和の初期に書かれた随筆には和の文化。
特に建物はなんとしても旧日本式が良いと。
日本の繊細な木や紙を大事に使って表現されたものが昨今失われている。
微妙な光と影が彩なす和の文化の礼讃である。
街の明かりがロウソクや油からガス灯、電気に変化していき、
さらに時代ははデジタルになり中間の陰翳をなくしていく。
夜の街、特に盛り場に明かりは日隈よりも眩しいものがある。
しかし、レトロ気分が残っている町 浅草に「神谷バー」は健在だ。
この三月末、TOHO学園の顔ともいえる月野木先生も
定年退官(教育顧問として残られる)された。
そんな訳で昨日は私主催の飲み会を「神谷バー」。
脇役は、かの名酒「電気ブラン」!
ブランデー・ベースの物凄く強いカクテル酒。(40度)
明治に作られた時代にはハイカラ文化のシンボル
「電気」という言葉をつけると売れたそうだ。
度数が強く飲むとビリビリとしたということも命名のいわれとも。
相変わらず一階席はほぼ満席、下町の社交場なのだ。
このホール、少し前に改修されこぎれいな感じになってから、
女性や観光客、外国人が多く来店している。(インターナショナルな雰囲気)
そして客層がずいぶん若くなった気がする。
合縁奇縁と云うが生涯出会う人の数は多いが彼との縁は深い。
私の友人のお兄さんの紹介だった。
30数年前の記憶がよみがえる。
彼の就任面接をしたのが昨日のことように思える。
二人きりで飲むのは何年振りだろうか。
お互いのこれからやりたい事などなど
映画の話、ミステリー、時代小説、今は亡き共通の知人の話・・・。
ここ何年間で定年を迎えた教職員がたのほとんどは私が面接にかかわった。
時代は変わり人も変わっていくが、学校はこれからも存在するはず。
あとをつないでいく教職員の方々のご健闘を祈ります!