2015年10月29日
10月29日(木)先週末、東京は木枯らし1号が吹いた。晴天でも寒さにブルッとしました。季節は一歩一歩移り変わって、これからは散歩道も落ち葉が舞う秋の終わりになりますね。
寒かった先週末。
スカイツリーのおひざ元「押上」駅から10分。
今年の4月渋谷から移転リニューアルオープンした、
「たばこと塩の博物館」に行く。
いつの間にこんな立派な建物ができたのだろうか。
新館新装のにおいがするたたずまいだ。
シニア割引で50円とは嬉しい。
私の子供のころは塩もたばこも専売許可制。
特に終戦直後は配給で購入額も決まっていたようだ。
それだけ貴重な存在だった。
2Fは塩の歴史のジオラマ展示。
日本には岩塩がなく海水から煮詰める藻塩製法。
かつてポーランドは岩塩採掘で財をなしたようだ。
3Fはたばこの歴史と日本文化。
たばこは17世紀に中南米からポルトガル人が持ち込んで、
世界中に広まったようだ。
もともとは、たばこはその煙が聖なるもので
神との交信のサインだったらしい。
マヤの絵文字にもその様子が描かれている。
以来世界中で酒とたばこは大いなる嗜好品となった。
日本でも江戸時代には煙管(キセル)や煙草入れ、煙草盆など。
独自のデザインが花開いた。
ヨーロッパではパイプや葉巻たばこ。
幼いころ、浅草ではラオ屋の荷車が街角に止まって、
高圧蒸気のピイーと云う音が聞こえていた。
ラオとはキセルの中ほどの竹の管の事。
それを交換したり詰まったヤニを取る商いがあった。
父親によく煙草を買いに行かされた記憶も思い出される。
会場には昭和の町の典型的な煙草屋が再現されていた。
赤電話もあり、なんかノスタルジックな思い。
銘柄も「光」「富士」「しんせい」「いこい」「スリーA」・・・
現在残っているのは「ゴールデンバット」だけ。
入館者は意外にも若いカップルが何組もいた。
普段は空いているのだろう。
誰でも知っている「たばこは税金の煙をくゆらす」と。
愛煙家は多額納税者?
もちろんこの博物館の運営は日本たばこ産業であります。
おとといの夜は大きな月が出ていた。
緩々と昇っていたらしい。
月明かりで歩けそうな晩。
我が家の玄関先にカマキリがぽつんと一人止まっていた。
緑色が妙にシュールである。
今年の秋も行ってしまうのか・・・。