2013年09月18日
9月18日(水) 台風一過、突然の様に秋になった。先日の強風や大雨は一体何だったのだろう。OBの方の被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げます。
夜、
ベランダに立って夜空を見上げると
月が大きく丸くなっていた。
良く晴れているせいか
昼間の空の青さが残っていた。
この間の台風騒ぎが
ウソのような出来事?
自然の佇まいは
平然としている。
こんなに唐突に
季節が変わることがあっただろうか。
自分にはあまり記憶がない。
人の営みをいつも超えて、
ひたすら大きな自分の道を歩む
自然の姿。
どうにか折り合いをつけて
生きていく人間たち。
人間はもちろん
自然の一部にすぎないし、
地球の一部を
間借りしている生き物なのだから
傲慢は慎むべきなのだが…。
そう云えばさっきから
魚を焼くにおいがしている。
秋刀魚だろうか、
遅めの夕食なのかもしれない。
何故か今年は
値段が高そうだ。
それにしても
やっぱり秋刀魚は良い。
匂いと云えば
いろんな記憶がストレートに蘇ってくる。
ああこの匂い!
で想い出は嗅覚から味覚、
そして
記憶映像になっていく。
かのM・プルーストの超大作
『失われた時を求めて』の端緒は、
紅茶とマドレーヌの香りで
長大な回想の物語のページが始まる。
3,000ページに及ぶ
大回想の物語。
20世紀を代表する小説なのだが、
私は第一巻で挫折した。
苦い記憶…。
それからは
マドレーヌが苦手になった。
読書の秋。
未読の小説が
たくさん机に積んである。
ほとんどがミステリーだ。
いまはD・ゴードンの『二流小説家』を
読み始めたところ。
少し冗漫でくどいが
面白いストーリー展開だ。
凶悪な死刑囚に面会して
その事件を語る…。
(その死刑囚は主人公の小説家のファン?)
ただ翻訳者が
漢字の使い方を間違っている個所が
気になる。
例えば、
身体のことに触れているのに
「・・・脇の下」は「腋の下」のほうが
リアルかと思うけど。
年を取ると
どうでもいいようなところが気にかかって、
ついつい文句の一つも言いたくなる。
“安易な文字変換”をするなと、
ブツブツと
うるさいジジイになって来たようだ。
そう云えば、
先月BS放送で
映画『風立ちぬ』を観た。
1954年、久我美子、石浜朗主演だ。
モノクロの懐かしいものだった。
原作堀辰雄、
学生時代詩集も読んでいた。
1975年には
山口百恵、三浦友和で再映。
文芸路線の一本だった。
そういえば
宮崎駿の方はまだ観ていない。
映画鑑賞の秋でもあるのだが。