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2013年02月20日

2月20日(水) 昨日、東京は一日中寒さが続いた。そんな折に浅草に出かけた。スカイツリー効果なのか思ったより人が出ていた。それにしても毎日寒い! 帰宅してSFを読みふっけた。


2-20-12-20-2

昨日は用事があり、
小雪がちらつく中
久しぶりに浅草に寄った。
仲見世を歩くと、
修学旅行の生徒や外国人観光客で
予想以上に混雑していた。
スカイツリー効果が
まだまだ続いているようだ。

2-20-32-20-4

ポケットの小銭を集め
観音様にお参り。
寒いけれど、
何かホッとする。
さすがに近くのはなやしきの乗り物は
動いている気配がない。
昨年なら、
ほとんど、こんな賑わいは無かったろうに。
サッサと用事を済ませて家に帰ると、
本当に人心地がついた。

天気予報では
まだまだ今年は寒さが続くとの事。
一方、
今年は花粉がひどいようで、
昨年の倍以上だとか。
まして、
中国から飛来する黄砂と汚染物質が
上乗せされるらしい。
日本製の空気清浄機が
売れているとか。
また中国では
地下水の汚染もひどいようで、
まるで50年前の日本を観ているようだ。

2-20-5

急激な近代化の光と影。

こんな歴史は
繰り返してはならないだろうに…。

・・・閑話休題・・・

1960年代、
日本が高度成長になっていたころ、
当映画は
フランスのヌーヴェルバーグが話題となり、
SF界は
イギリスのニューウエーブが台頭していた。
環境問題や最終兵器で
既に滅んでいる近未来の地球の物語。
J・Gバラードの『結晶世界』や
ブライアン・オールディスの『地球の長い午後』は
傑作だ。

かろうじて生存している
わすかな人類の苦難の物語や、
奇妙な生き物が人類に代わって
生き生きと進化している新世界。
それまでの文明の進化が止まらない
科学小説(SF)が、
脳天気に思えるほどのインパクトだった。

「既に未来は滅んでいる、
  そこから始まる物語…」

2-20-6

日本の作家、光瀬龍も
またその一人だった。
広大無辺の宇宙に描かれる
壮大な叙事詩。
何世代か経て
宇宙に送り出されたスペースマン達が
滅亡したはずの故郷、地球に帰ろうとする。
帰り着いた青い星は
どうなっていたのか…。
SFフアンはその語り口を
「光瀬節」と呼んで、
熱狂的なエールを送っていた。
『たそがれに還る』
『ロン先生の虫眼鏡』
『百億の昼と千億の夜』
…。
私自身は
“宇宙浪曲”とひそかに呼んで
楽しく読んでいた。

本日読了したSFは
『屍者の帝国』伊藤計劃×円城塔(著)
19世紀末、
ヨーロッパでは死体から「屍体」と呼ばれる
再生人間(アンドロイド?)を
作り出す技術が開発され、
(フランケンシュタインの人造人間・怪物の実用化)
日常生活から兵器にまで
使用されるようになる。
とても不気味な
歴史改編のSFである。
その秘密技術を調査するのが
シャーロックホームズでおなじみの
ワトソンなのだ。
荒唐無稽な話なのだが、
日本の明治時代も舞台になっていて
ある意味面白く読んだ。

この作品は先ごろ夭折した
伊藤計劃(けいかく)氏の遺志を継いだ。
芥川賞作家、円城塔氏の合作。
人間の生命とは。
意識の問題とは。
屍体まで「活用」する人類の文明観。
生きている人間の欲望は果てしなく、
その結果の悲劇の付けを
その時代の生者が払えきれるのか。
それにしても伊藤計劃氏の作品は、
何時も鋭いナイフを喉元に突きつけられたような
なんとも言えない緊迫感のあるものだった。
これからを期待していたのに
実に惜しまれる…。

今日は少し書きすぎたようだ。
最後までお付き合い頂いて
ありがとうございます。

2-20-7



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