2010年11月18日
11月18日(木) 秋の夜長、このところミステリーや歴史小説で楽しんでいます。

日暮れが早くなった。
5時にはもう真っ暗だ。
秋の夜長。
そこで読書の秋を楽しんでいます。
公園で読むには少し寒すぎるし、
図書館では妙に老人ばかりで
(自分は棚上げで)
何か鬱陶しい気がしてパス。
目下のところ
借り出しのみで利用している。

スウェーデンの警察小説。
ヘニング マンケル著の
「5番目の女」だ。
日本には
北欧の推理物は
あまり御馴染ではない。
だが
北欧のミステリーは
世界でも評価が高いとのこと。
ヘニング マンケルの
この本の主人公のヴァランダーは、
スウェーデンの片田舎の
警察署の刑事だ。
物語は
刑事たちも顔をそむけるほど凶悪な
連続殺人事件。
読者側には
犯人の視点やモノローグが
並行して描かれている。
過去の不条理な悲劇の復讐だ。

わたしは
本格ミステリー(謎解き主体の)より
ハードボイルや警察ものといった
変格ミステリーが
性に合っているようだ。
主人公は犯人を追い詰め
謎が解けるのだが、
そこに至る経緯、
例えばスウェーデンの国情
経済情勢の悪化、
移民問題など
かつて福祉大国(ゆりかごから墓場まで)と
いわれていたこの国も
そうではない方向に進んでいるらしい。
それと
主人公(初老の)の実生活上で見せる
優柔不断な性格、
それに反する驚くほどの
事件への執着力、
そのギャップが
もう一つの魅力になっている。
とにかく
もうこのシリーズ、
邦訳された全部読むことになる。
創元推理文庫がら出ています。

気がつくと
今年は遅いといえど
公園の木々が色づき始めている。
次の本は
「桜田門外ノ変」吉村 昭 が待っている。