2018年07月
2018年07月18日
7月18日(水)西日本の水害、本当に悲惨です。折からの猛暑も二次的災害です。一日でも早い復旧を祈らずには居れません、心よりお祈りします。

それにしても東京の暑さは何なのだ!
予報ではこれから一週間35度の猛暑日が続くと。
今日も朝からバスと電車で赤坂に来たが。
街全体が陽炎みたいに熱で揺らいでいる。
バス待ちの長い列。JR線の駅のホームで汗をかく。
社内の冷房に感謝!

昨日、書道のため辞書を引きながら「酷暑」の酷の字を探した・・・。
辞書は白川静さんの「字統」。重くて大きな辞書だ。
ここ数年書道の課題が出るとお世話になる。
漢字の語源・歴史を引く。

普通の漢和辞典には載っていない字句意味を知るツールだ。
「酷」は強い酒の意味が転じて副詞的な「すごく」、「ひどく」になったようだ。
ちなみに、私の名前の「彦」は顔に美しい入れ墨をした男子の意味。
斜めの3本の斜線は入れ墨の形象で男子の美称とか。(私は名前負け)

「本当は怖い漢字」的な読み物があるが漢字文化の起源は古くて面白い。
最近その生みの親の中国では簡体字に移り変わって少し興覚め。
日本も新体字(学とか医とか画数の多い漢字)になったのも簡略化の流れか。
もともと漢字文化の韓国はハングル文字になってしまった。
台湾を訪ねると町の看板が懐かしい旧字で嬉しくなる。

文字の発明は長い文化の歴史に繋がっている。
「ことば」から文字に至る道は長い。発語期間から象形文字へ。
亀甲文字は神と為政者との神託。
やがて為政者が力を持ち、人民との契約のため文字を制定。
時代が変わるとともに字体も変わっていく。
篆書・隷書・草書・行書・楷書・・・明朝書体など。
何十万語もある漢字文化はすごい文化の集積物。
これから日本も中国のように簡体字風になるのか。

現在私は篆書の前の書体金文(青銅器に鋳込まれた文字)を学んでいる。
ほとんどわからない文字を専門の辞書で引くのが楽しみ。
その形象を通して古代中国の文化を感じ取れる気がする。
春秋戦国時代の文字をたどっている。

一説、世界には二千種ほどの文字があるという。
地域環境によってさまざまな変転を遂げている。
パソコンや携帯で書字の習慣が薄れている昨今。
それでも書道はまずまず盛況のようだ。
硯で墨をする香りがする。時間がゆったりと流れる。
緊張感をもって筆を運ぶと癒しの異次元。

筆を置くと周囲の様々な物音が聞こえる。
秋ならば庭の虫の音、夜蝉のジイと飛ぶ声。
早く秋にならないかなァ・・・。
文字についての長話、お付き合いありがとうございました。
OBの皆さん、改めて酷暑お見舞いいたします。

2018年07月11日
7月11日(水)西日本の豪雨被害が拡大しています。OBの方々が再度心配です。一日も早い復興を心よりお祈りいたします。

ここ数年の日本列島の気候は異変続き、
特に水害の被害が多くなってきている。

安定した季節感もなく突然のゲリラ豪雨や竜巻。
亜熱帯のようなスコール、何十年に一度が日常化?
河川の氾濫、あっという間の洪水、浸水被害。
今回は猛暑の中の復旧作業で二次被害が余計に心配になる。

我が家の地区もハザードマップによれば危険地帯。
ゼロメートル地区、昔は湿地帯(蓮の田んぼ)だったようだ。

何本もの放水路を作って防災しているようだが心配だ。
まして集合住宅の一階なので余計に気になる。
自然の危ういバランスの上に日常が載っているのだ。
まだまだ人間の力が及ばないことだらけだ。

先週、かつて日本中を震撼させたオウム事件の、
死刑囚7人の刑が執行された。なぜ今の時期に?
一説によると平成の時期がもう終わるからともいう。
しかしまだまだ謎の多いそれら事件とオウムの謎は未決なのに。
名も知れなかった一種のカルト教団が無差別テロに至ったのはなぜか。
形骸化している既存の仏教の現状を背景とした新興宗教。
私たちの精神世界の無関心と同じ地盤にあるかもしれない。
圧倒的な唯物的な消費社会を瞑想や秘儀で批判したオウム。
信仰世界には殉教や排除(ポア)があるとはいえ暴走は許せない。

人間は強くはない生き物。心のよりどころとしての信教がある。
物のあふれる生活に浸りきっているさなか一連の事件。
わけのわからない不気味な集団として避けていて困惑していた

あれから20年あまり。宗教と犯罪行為にどんな重層化した意味があった?
その謎めいた事件の究明は真剣に進めたのか。
決して安直な模範解答的なものは出そうもないが、
人間存在の内深くには宗教のような絶対者を願望する部分もあるという。

いまだに世界は一種の宗教戦争が毎日のようにテロを実行している。
宗教と戦争が同時並行ではないが同じ根幹から発している。
いつの時代になっても宗教はそのような側面を持ってしまうのか。

かくいう私も仏教徒だが日常的に信心してるわけではない。
子供の頃は日曜法話を近所のお寺に聞きに行って、
目当てのお菓子をもらっていた頃があった。
法話の内容はほとんど覚えていないが地獄極楽の絵巻の説話があった。
閻魔様の大きな怒った顔と針の山の亡者の痛々しい姿が思い出される。
生きている時、悪いことすれば地獄に行くよ。わかりやすい教義だ。
人間存在の危うさを宗教が救済できるのか、魂の安らぎをも。

年をとるにしたがっても何かと不安や心配事が減らない。
かといって今更何か神や仏にすがるほどでもない日常である。
この夏もそろそろお盆で、墓の掃除に行かなくてはと思っている・・・。

2018年07月04日
7月4日(水)もう梅雨明けですか!今度の台風でまた各地に大雨が、竜巻もあり日本に気候は亜熱帯化しているようですね、それにしても蒸し暑いです。

先々週末、「ミラクル エッシャー展」に行った。

久しぶりの上野の森美術館はすごい混雑。
1時間待ちでラッキーのなくらいだ。
並ぶのは苦手だがしようがない、忍耐忍耐。
やっと入ったのだが肝心の作品は小さくて暗い展示。
きちんと鑑賞するのは大変な努力が必要なほど。
鑑賞者の動きがスムーズではない、自然渋滞、また渋滞。
暗い中目を凝らしてい観ていると疲れた。

銅版画、リトグラフ細部を見ようにもよく見えないのだ。
久しぶりの展覧会、全国のエッシャーファンが全員集合か!

私ももちろん彼のファン。ありそうで実際はない図形や風景画。
いつまでものぼりと降りるが繰り返す無限運動。
「だまし絵」不思議な世界観は唯一無二の表現。
彼の作品集は持っているが今回はイスラエル博物館からの作品も。

錯覚と錯視。日常に存在する事物を彼の視点から見ると、
まったく異次元の存在へと異化してしまうのだ。
こんな目くらましのクラクラする気分が良い。
異様な混雑では何をどう見たかもわからなかったので、
重厚で豪華な図録を買って帰ることにした。

家に帰ってじっくり見直したがやはり良かった。
この展覧会は混雑極まりなく、図録を売るためにやったのか!
ナ〜ンてひねくれた感想がよぎったのだ……。

先日の夕方梅雨の終わりにきれいな夕映えを見た。
五彩の雲に乗って天女がおりて来るような。
わずかの間、我が家のベランダから息を凝らしていた。

庭の紫陽花もすでに終盤に掛かり。
陽が落ちるとかすかに虫の音がした。
夏への扉がもうすぐ開かれるのか、そんな予感。

今年は梅雨が短く夏が長いようだ。
水不足の心配も、夏バテの心配もしています。
このところ台風の影響もあって毎日風が強い。
湿った風が終日吹きまくっている。
外出から帰ってくると汗びっしょり。すぐシャワー。
早くも7月。これから2か月余りこんな感じはやるせない・・・。

OBの皆さんもこの夏ご自愛して健やかに乗り切ってください!
