2017年12月
2017年12月20日
12月20日(水)快晴で寒い日々が続いています。今年は年内にも関わらず特に寒い。年が明けたらどうなるのか、自分の部屋用にオイルヒーターを置いた。
今日はもう20日、新年へのカウントダウンが始まる。
今年もあっという間の一年の様だった。
一応ブログはほぼ毎週書いた、地区TOHO会に出させて頂いた。
家族の一員だった愛犬エルヴィスが逝ってしまったこと。
数多くの美術展に行ったこと。
今はさまざまな出来事が去来して、新しい記憶に刻まれたようだ。
先週も忘年会があった。
学生時代の仲間(東京在住)と新宿の「思い出横丁」。
夕方、4時半集合 どの店もとっくに開けている。
薄暗い細い路地は焼き物の煙が凄い。
三人しか集まらなかったが、皆元気の様だ。
この店は今は亡き友人の店、弟さんが継いだ。
近ごろはこの界隈外国人観光客が多い。
ネットの情報で「裏新宿の昔の焼鳥屋」として紹介されている?
客の半数は外人だと云うまに、若いヨーロッパ人らしき客。
弟君、凄い元気のよい英語で注文をとる。
迫力に押されて相手は自信無げに言うままに首を縦に振るのだ。
恒例の忘年会今度は熱海あたりでやろうかと言う事になった。
関西の友人の為に。
マア今年もこうして会えてよかったね。(生存確認会)
そう云えば、先日音響専門学校のO先生からカレンダーをいただいた。
なんと!「ラーメンカレンダー2018」。
ラーメン激戦区の新宿・高田馬場辺りのほぼ全店を網羅。
長年、昼食で実食した記録の集大成!凄いね!マメだね。
O先生とは就任時以来のご縁でもあり、落語愛好者としても話が合う。
ラーメン記録をカレンダーにするとは彼らしいユニークなアイデア。
さっぱり系の東京ラーメンが好きな私には驚きの濃さでもある。
改めてお礼を言います!
話は変わるが、NHKのEテレで「100分de名著」と言う番組がある。
ときどき見ていたが、今月はなんとポーランドSFの傑作『ソラリス』。
スタニスワフ・レムの著作だ。世界的な名作でもある。
この番組では初めてのSF小説。
2度映画化されている、。最初はあのタルコフスキー『惑星ソラリス』。
映画化を巡って作者と監督はケンカになったと云う。(テーマの解釈の違い)
今週は第三回目が終わった、小説の核心部分主人公の世界観・恋愛観が分かる。
まるで生き物の様な未知で不思議な惑星・ソラリスが発見される。
未知の惑星は謎に満ちていて誰も本当のところは知れない。
ある日、ソラリスは宇宙ステーションのクルー一人ひとりの無意識や欲望を読み取り、
それを実体化させて送り込んでくる。
主人公のクリスには昔自殺した恋人をその時のままに送る。
最初クリスは罪の意識からか、そのものをロケットに載せて船外に射出。
しかしそれはすぐに戻ってくる。
クリスの無意識を読みこんだソラリスと共に彼女は変化を遂げる。
そしてクリスは前の彼女とは別ものとして現在の彼女を愛し始める・・・。
これがSFものでなければ通俗的な恋愛小説になるところだが、
ぜんぜん別物になって行く・・・。
人間の理解をはるかに超えた、
別次元での理解不能な絶対他者が
この宇宙には存在しても不思議ではない。
人間は人間の尺度で人間的な宇宙人をよく作ってしまう。
そして訳の分からない者には敵意さえ持ってしまうのだ。
第四回目・最終回はどんな読み込みをするのか・・・。
ちなみにわたしがこの本を買ったのは学生時代。
ポーランド語→ロシア語→日本語の重訳版だった。
訳が固く、重く、読むのに一苦労した記憶がある。
それから50年あまり。この小説は色褪せない。(改めて本棚から出してみた)
名作と言われる所以かもしれない。
年末に新訳を再度読んでみようと思っている。
OBの皆さん今年はどんな年だったでしょうか?
少し早いですがどうぞ良い年をお迎えください!
2017年12月13日
12月13日(水)このところ毎日寒い日が続いています。皆さんお変わりありませんか?寒さが増しても、このところ師走の忘年会に参加しています。元気です!・・・よ。
先日、北の丸公園の東京国立近代美術館に行く。
熊谷守一(1880〜1977)「没後40周年記念会個展」が目当て。
アリ、猫、蝶など身近な生き物を描いた作品はどこかユーモラス。
マチスのような明快な色遣い、単純で平明な構図。
しかし、よく見ると色合いが軽くない独特の組み合わせなのだ。
これ以上単純化されないほど画はシンプル。
とくに屈託なく横たわっている眠り猫はゆったりした存在感溢れるもの。
(「日向猫」になりたいと思う)のどか!長閑・・・)
クマガイワールドは何故かユッタリズムなのだ。
彼は東京池袋の自宅を30年間一歩も出なく庭で小動物や草木を観察。
風貌もまるで仙人の様だった。
今度、山崎努が主演で映画になると云う。
面白いかもしれない・・・。
また別の日に東京駅近くの三菱一号館美術館。
「ロートレック展2017」
19世紀末パリ、芸術の都で版画やリトグラフを大衆アートを芸術に高めた。
大胆な構図で今でも斬新さを感じる構図と色彩。
対象モデルは芸人や娼婦。
ありのまま、匂いさえ感じるようなリアリティ。
上品なドガとは違う大衆の俗っぽさが画面に溢れる。
まさに世紀末芸術の影の部分を好んで描いたのか?
それでも作品になると反って美しく見えるのだ、耽美的。
もし過去にタイムトラベル出来たら19世紀末のパリに行ってみたい。
その辺の街角のカフェで美術史上の有名アーティスト達に会えるかも・・・・。
「失礼ですが、もしかしたらロートレックさん!?」とかね。
そう云えば近年、実を付けなかったわが家の夏ミカンが、
今年は豊作の様だ、なんといっきょに15個ぐらい黄色い実を付けた。
この夏に黒アゲハ蝶が毎日の様に訪れていたっけ。
日に日に黄色が鮮やかになって来た。
この木は私の父が20年前引越し祝いに鉢植えで持ってきたもの。
と、記憶している、今は3メートルをこえる大きさになった。
今は亡き父は小鳥や植物が好きでよく世話をしていた。
今では私も父が亡くなった年齢を越えようとしている。
大正生まれの自由人、大いに遊び、人一倍仕事をしていたようだ。
寡黙だった父が、
生前「私の一代記を書いてくれないか?」と言われたことを覚えている。
私は生返事でその場をやり過ごしたが、
あのときもっと会話が出来るチャンスの時を逃していた。
今でも苦い記憶だ、「たら、れば」が人生の節目のようにある。
暮れになるといろんな思いが清算されない人生の決算書のように感じる。
色々な事を積み残し、やり残し今年も過ぎていくようだ・・・・が。
2017年12月06日
12月6日(水)このところ東京の天気は晴れ続き!今日は朝から快晴目が痛いほどの青空。ようやく冬本番になって来たようだ、それにしても本当に寒い寒い。
この季節、暮れになると何時もシクラメンを買う。
今年も押し詰まって来たなァ、と実感する季語の様な花だ。
鮮やかな紅色で部屋の中が文字どおり華やいだ。
こちらサンデー毎日の身分なので。
また、フラッと展覧会に行く。
上野の森美術館「怖い絵」展だ。
怖いもの見たさと好奇心をくすぐる企画だ。
行ってみたら意外にも並びの列が出来ていた。30分待ち。
そんなに待たなくて入場、若い人が多い。
ひたひたと売れている中野京子氏の『怖い画』シリーズのせいか。
西洋絵画の悪魔・地獄・怪物と中世の人間ドラマの怖さ。
日本的な情緒あふれる、時にはユーモアがある幽霊とは違う。
ヨーロッパ的な即物的で直截な表現で人間存在の残酷さを見せる。
神と悪魔の対立構図、作者はその境目を鋭く描く。
生きとし生ける者達のはかなさゆえの対極に在る残酷さ。
それをえぐり出し描写する作者の優輝に脱帽。
めったにない面白き企画展。怖くもあり、楽しませてもらった。
そして先週は書のグループで日展を観に行った。
書はもちろん、絵画展も鑑賞。
平日の夕方とあって観客も少なく見やすかった。
時間もなくやや駆け足で見て回ったが、
書も絵画も時代の流れを映すかのように、
僅かに流行りすたりが感じられた。
鑑賞後は何時ものように食事会。
この集まりはもう5〜6年も続いている。
同じ書の同好の集まり。
気の置けない仲間と語らう。
年配も近い者同士なので会話も弾む。
たわいもない世間話だが何故か楽しいひと時だった。
11月から12月は神社のかきいれどき?
七五三が終わって酉の市。
今年は三の酉まであった。
熊手を売る店の華やかさとは対照的に、
神楽の始まる前の古い舞台に何故か衣装が掛けてあった。
これから宵にかけて人が集まり賑やかになる。
祭りの前の静けさもまた趣があった。
日の重なり。そのなかに節目の様な暦の変化。
日々を愛おしむように節季の行事が織り込まれている。
時間の穏やかな流れを願っているのは。
今も昔も変わらないはずだ。
穏やかな年末でであるように神社に祈念しました。