2017年11月
2017年11月29日
11月29日(水)今日東京は朝から暖かく小春日和の様相だ。こんな天気が続かず明日からはまた初冬の寒さが戻るとの事、寒暖差が辛い今年なのだ。
天候不順は日本ばかりではないようだ。
先日訪れた台湾のOBも今年は秋が短かったと云っていた。
洪水や大型台風が世界各地で頻繁に起きた。
温暖化?の影響なのか地球規模の異変。
海面上昇している地域があり居住の危機なのだ。
地球は大きな生き物、色々不安定な時もある。
我々の身体も何時も健康とは限らない。
しかし人類、生物レヴェルでは呑気なことと言っていられないのが実情。
何時も安定を求める我々としては不安が募る一方だ。
地球史的には恐竜絶滅や寒冷化で何回か生物は滅んだらしい。
もっと宇宙的に、超巨視的に見ると瞬きの瞬間に我々の
生活があると云えばこれまた虚しいのだが・・・。
今日と言う日、色々な瞬間の積み重なりの時間を貴重な時として、
移りやすく、戻らない時間として大切に生きなくてはと。
当たり前のことだが存在には終わりがあるので、
責めても充実した人生を送りたいと思うのだが・・・。
明日は三の酉(酉の市 何時もは二の酉だが)、何故か火事が多いと言われている。
晩秋、河原を散歩していると芦やススキが川風に吹かれていた。
河原の景色はもう冬支度。
散歩する人影も少なくなってきている。
釣り人も、夏の時期のは忙しくフル稼働していた屋形船も、
ヒマそうに何艘も寂しく揺れていた。
この間、「いつもの四人の会」で浅草・吾妻橋に行く。
銀座線の奥まった出口はもろ昭和の地下道街。
もうすぐ銀座線90周年になるとか。
「黄色い地下鉄」子供の頃から乗っていた。
小学生ながら渋谷まで映画を観に行っていた。
稲荷町・田原町・末広町・上野広小路・・・。
この小路は何か懐かしい匂いがした。
そんな気分で30年来の友人たちに会いに行った。
ほんのり楽しい夜会になった。(また来年!)
2017年11月22日
11月22日(水)2年振りに台湾に行きました。TOHO会が開催されました。台北は温かい筈なのに何故か晩秋の様な気温、やや寒く毎日曇り雨でした。
今年から台湾TOHO会が正式に発足。
役員も決まって今回は19人の出席を数えた。
(会長、副会長、会計の三役が新たに決まった)
日本国内のTOHO会をしのぐ勢いだ。
それに参加者が皆若い年代が多い。
私が校長をしていた頃のOBも古株になっていた。
ひさしぶりの台北だがとても街が活気づいていた。
観光客は日本、中国本土、韓国が多い。
近ごろ台湾は韓流ブームでもあり土産屋の看板もハングル文字が目立つ、
私も店で「アニョハセヨ!」と呼びかけられた。
日本でもここしばらく台湾旅行ブーム。
私たちも往路出発は羽田で帰りは成田。
それほど台湾便が混雑しているせいなのだ。
3時間余りの空の旅で台北着!(ほぼ沖縄に行く感覚)
その他の海外はテロやなんやかんやで不人気の様だ。
しかし、今回は生憎天候には恵まれなかった。
うすら寒い毎日で観光名所の「十分」(じゅうふん)「九イ分」(きゅうふん)はドシャ降り。
それでも観光客で大混雑の様相。
十分での名物「ランタン揚げ」自分の背丈ほどの赤いランタンを、
墨筆で祈りの言葉を書き空に飛ばした。
何十ものランタンが雨空に吸い込まれていく様は気持ちが良い。
もともとは家族に無事帰還したとの合図で挙げていたものらしい。
今は世界的な名物になってしまった。山深いその地が。
また九イ分では超狭い階段の上り下りの連続。
色々な店やがぎっしりと詰まっている中、
人にぶつからないように混雑の中を歩く。
八角だろうか日本ではまずない匂いの洪水だ。
いやではないが、すぐに慣れる嗅覚のいい加減なところ。
あのアニメでおなじみの(モデルになった店)でお茶を飲む。
すぐそばには古い映画館が保存され名画を上映していた。
売店には古き昭和の商品ショーケースが在り郷愁を誘っていた。
話は戻るが台湾TOHO会の主力メンバーはほとんど女子。
皆さんそろってパワフルなのだ。
チョッとアメリカな感じのサクセスストーリを感じた。
女子がこんなに元気ななところは見習うべきか。
五万人を超えるTOHOの卒業生!
全学科合わせても百人ほどの賃貸ビルで40年前(新宿明宝ビル)。
今や日本だけでなく韓国、台湾、中国、等など、
アジアにまで進出するとは想像できなかった。
やがて50周年を迎えようとしている。
隔世の感、ありだ・・・。
今日本は空前の少子化である。
専門学校も募集に苦労している。
それゆえ海外留学生が増えるのは、
色々な面で良いことだ。インターナショナルになって行くのは当然。
TOHOの世界に通じる高い技術や、伝統を知らせる機会をもっと広げよう!
そして卒業生も在校生にも満足の出来る学校であるように望みます。
これからも海外を含めてTOHO会がその大きな役割を果たしていくように祈ります。
2017年11月08日
11月8日(水)やっと秋らしい天気がやって来た。ようやく洋服の整理が出来そうだ。なにしろこんな不順な天候の年は無かったので。
やはり、期待通り?いや期待しないようにして、
映画『ブレードランナー2049』を観た。
朝一の回の上映にも拘らずそこそこ席は埋まっていた。
前作から30年経った世界はもっと状況・環境が悪くなっていた。
だが依然としてレプリカント(アンドロイド)は製造され、
より高機能になっていた。
そして反乱分子の旧型レプリカントを抹殺処理するブレードランナー。
ロス市警の刑事 K(ライアン・ごズリング)が主役。
その存在も変わらなく在った。(より高機能のアンドロイドだ)
旧型のレプリカントを追って行くと、
2019年に女性レプリカントと失踪したデッカード(ハリソン・フォード)元刑事に行きつく。
彼と会った時、突然外部から攻撃を受ける。
大きな秘密を抱えて、隠れるように住んでいたデッカードとともに逃亡。
やがて真相を知ったKは
降りしきる雪のなか天を仰いで
心底の、無限の孤独に浸されていく・・・。
この作品、本家アメリカでは興行成績が芳しくなかったようだ。
とにかく2時間45分の上映時間は長かったかもしれない。
私はそうは思わないが、ジェットコースター展開のドラマではない。
ストーリーが分かりにくい。
丁寧にじっくりと作り込んだ未来風景の、
ビジュアル・ランドスケープがこの上なく美しいのだ。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(『ボーダー・ライン』『メッセージ』)は、
細部にこだわるC・Gを極力避け、実物大のセットを組む。
ワンシーン・ワンシーンが映画美術のAランク以上。
SF映画はやっぱり未知の『画』との遭遇が楽しみの一つ。
前作の猥雑感(それはそれで良い)が薄れた。
そのかわり映像全体がシャープで拡張された感じがある。
前作の大きなテーマであった「人間よりアンドロイドの方が人間的だ」。
『2049』ではやはり主人公のKは自分の存在はなんだろうと茫然自失。
ヴィルヌーヴ監督は人間と言う危うい存在をアンドロイド側から逆照射。
このテーマは極めて哲学的で深すぎるのだ。
監督の前作『メッセージ』では異星人の難解な言語を読み説く女性言語学者。
彼女の人生の物語を読み解く。
大きな物語から個人の存在へズームインするストーリー。
監督は常に人間存在という不確かな存在を探っている。
私はSFもSF映画も大好きである。
不可思議な事、未知のこと未来のこと等など・・・。
上質なSF文学、映画は食事抜きでもいいと思っている。
近ごろA・Iがチェス、将棋、囲碁に勝っているようだ。
超高速で色々な盤面を学習して長足の進歩。
人類危うし!でもそんなことは無いようだ。今のところ。
遠い未来のことは分からないが。(電源を抜け!)
映画『ターミネーター』的かもしれないが・・・。
余談だが、ほとんどのSF映画で未来は車が宙を飛んでいる。
そんな時代まで生きていられるのやら・・・。
それにしてもあの名作『鉄腕アトム』はロボットで在ることの、
人間では理解できない『孤独』に悩む姿があった。
やはり名作と言われるゆえんだろう。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、次回は『砂の惑星』を撮る予定とか。
期待しないで観に行こうか。
2017年11月01日
11月1日(水)早くも木枯らし一号が吹いて、巷はコートを着込んだ通勤者が目につく。秋らしい日が少なくあっという間に冬なんて、味気ないですね。
先日選挙が終わったと思ったら、また選挙。
地元の区議選が公示される予定。
大きな掲示板が路地裏にスタンバイ。
もうすぐ駅前の演説合戦が盛況になるようだ。
「お願いします!頼みます!」は良いけど公約実現をね。
近所にある図書館で面白い本を見つけた。
『文字の博覧会』LIXIL出版 八杉佳穂監修
文字どおり世界のあらゆる文字を集めたビジュアル本。
おもに文字ハンターとして名高い中西亮氏の収集がもとになっている。
世界の文字を訪ねて実際に現地に旅して集めたもの。
人類が言葉を使うようになったのは10万年ほど前。
文字のはそれよりずーっと新しく5千年位前と言われている。
人間だけが文字を作り使う生き物だ。
これによって人間は画期的なメディアを手に入れた。
以来文化・文明は飛躍的に発展したのは言うまでもない。
世界各地で様々な文字文化が存在している。
その使用環境によってさまざまな変化を遂げている。
日本の文字文化は古く中国から伝わった漢字を中心にして
かな文字の発明により識字率が上がった。
アルファベットは26文字だが表音文字で世界中で使われている。
一方幹事は文字数が膨大に多いため昔は一部の者しか使えなかった。
漢字圏以外の人間にはもっと理解不能の様だ。
世界で知られている文字は各国さまざまな字形である。
シリア文字、ヘブライ文字、アラビア文字、ペルシャ文字
モンゴル文字、ギリシャ文字、エジプト文字、キリル文字
中国文字、クメール文字・・・
漢字文化圏でも契丹文字、西夏文字、漢字、ハングルと独自だ。
文化の盛衰を表すように消えて言った文字数多いと云う。
まさに百花繚乱、見ているだけで楽しい本である。
人類の発明発見の中でも文字はその頂点のように思える。
実に面白く、興味深いグラフティに巡り合った。
今私は中国古代文字を学んでいる。
殷王朝のあとの「金文」〜「篆書(てんしょ)」
中国の古代史を学びつつその字形の面白さを実習している。
中国五千年の歴史を垣間見ている楽しさだ。
想うようになかなか書けない、奥が深い世界である。
作品制作に今期も苦労しそうだ。
話変わって映画『ブレードランナー2049』がロードショー開始。
本棚の奥にアメリカのバランダイン社版の『ブレードランナー』を見つけた。
Do androids dream of electric sheep? 〜原題
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』スマートな題名だ。
フィリップ・k・ディック原作の映画化だった(1982年)。
35年位前TOHOの私のゼミで映画鑑賞をした。
その当時の学生も皆50代半ばになる。
原作は今でも色褪せない名作だ。
今週早速映画館に行ってみようと思っている。
あまり期待しないようにして・・・。