2016年08月
2016年08月31日
8月31日(水)迷走した台風に東日本は風水害が広がっている。
台風一過、東京は今朝から青空の真夏陽気。
今年は本当に異常気候。自然現象には無力の人間生活の危うさがまたまた見えてくる。

先週、乃木坂の国立新美術館で開催中の、
読売書法展を観に行く。
年に何回か書道展を観に行くが今回も膨大な作品数。
日本の書道のすそ野の広さが見える。
公募展とあって審査する方も大変ご苦労だったろうに。
見る方も知り合いの作品や先生方関係者の作品に絞って観る。
もちろん沢山のレベルの高い作品を観ていると疲れる。
何時ものグループの方々と鑑賞。
「この字はなんと読むのかしら?」などなど会話の続きは、
会食・飲み会へとつながって行く。楽しい一時である。
書がご縁の気の置けない仲間との肩の凝らないお付き合い。
書を中心にそして雑談も楽しい・・・・。

この展覧会は東京をはじめ全国を巡るようだ。
また日本の「書道文化を世界遺産に」と言う動きもある。
かな文字の発明以来日本の書道文化は目を見張る発展を遂げた。
本場中国の漢字一辺倒から日本固有の文化の創造があった。
かな文字に変換することで識字率が上がり、
難しい書籍などを皆が読めるようになったのだ。

現在私は古代文字に興味があり白川静先生(1910〜2006)の本を読んでいる。
本場の中国にもまさると云う文字学の祖である。
5千年の歴史を持つ漢字の奥深さ。
一つの古代の字が持つ意味を神への恐れ崇拝から説く。
その時代そうであっただろうとイメージを最大限に働かす。
現在我々も、彼の編んだ辞書『字統』『字通』『字訓』は
文字学の三部作と言われている 。

これらは版を重ねて現在もベストセラーである。
古代の甲骨文・金文から篆書へと発展していく。
文化の歴史そのものだ。(文字が化ける)
その謎を推理するには古代に関する相当な知識量と精査するイメージ力が必要。
当時の学界の異端児扱いに耐え自説を貫く勇気。
真の学者魂が彼には備わっていたように思える。

話は変わるが今年の上半期の芥川賞が決まった。
村田 沙耶香 氏の『コンビニ人間』。
どんなものかと掲載誌『文芸春秋』を買う。

フツーの子とは違う感性や生きがいの女子は、
フツーに生きていくためコンビニで18年間もアルバイトを続けている。
コンビニの整然としたルーチンワークが好きなのであり、
自分にあっていると思っている。
世紀の就職をせずに大学時代から始めたコンビニのアルバイト。
その彼女の生い立ちも世間からずれたものがあった。
友達のケンカをとめるためにスコップで殴りつけるという変人ぶり。
妹に、普通であるためにはいろいろ折り合いをつけて自分を出さないことと言われ、
当たり障りのない相槌を打つ会話を身に着けていく。
人間関係の深みに入らぬように、
黙々と淡々とコンビニのルーチンワークを楽しむ。
そんなある日変なコンビニの客と関係が出来てドラマは転換していく・・・・。

読み進んでいくうちに主人公が醸し出すブラックなユーモアで笑ってしまう。
今やどの町にも必ずあるコンビニの一つの側面が映し出されている。
近ごろコンビニも品数が多くなりスーパー化しているようだ。
100円のアイスコーヒーはいれたてで旨い・・・。

日常的なコンビニに、もしかしたら主人公の様な変種がいても不思議ではない。
人々は皆ある種の仮面をつけているが、
コンビニという当たり前な存在に「人間的ではない」存在が潜んでいる?
コミカルでデストピアなテーマは面白いと思った。
居なさそうで居るかもしれない人間、キャラクターは新しい時代のものか。
そんなに長くなく深刻な書きぶりでもなく、
芥川賞のイメージも変わりつつあると思った。

今年は本当に異常気候。自然現象には無力の人間生活の危うさがまたまた見えてくる。

先週、乃木坂の国立新美術館で開催中の、
読売書法展を観に行く。
年に何回か書道展を観に行くが今回も膨大な作品数。
日本の書道のすそ野の広さが見える。
公募展とあって審査する方も大変ご苦労だったろうに。
見る方も知り合いの作品や先生方関係者の作品に絞って観る。
もちろん沢山のレベルの高い作品を観ていると疲れる。
何時ものグループの方々と鑑賞。
「この字はなんと読むのかしら?」などなど会話の続きは、
会食・飲み会へとつながって行く。楽しい一時である。
書がご縁の気の置けない仲間との肩の凝らないお付き合い。
書を中心にそして雑談も楽しい・・・・。

この展覧会は東京をはじめ全国を巡るようだ。
また日本の「書道文化を世界遺産に」と言う動きもある。
かな文字の発明以来日本の書道文化は目を見張る発展を遂げた。
本場中国の漢字一辺倒から日本固有の文化の創造があった。
かな文字に変換することで識字率が上がり、
難しい書籍などを皆が読めるようになったのだ。

現在私は古代文字に興味があり白川静先生(1910〜2006)の本を読んでいる。
本場の中国にもまさると云う文字学の祖である。
5千年の歴史を持つ漢字の奥深さ。
一つの古代の字が持つ意味を神への恐れ崇拝から説く。
その時代そうであっただろうとイメージを最大限に働かす。
現在我々も、彼の編んだ辞書『字統』『字通』『字訓』は
文字学の三部作と言われている 。

これらは版を重ねて現在もベストセラーである。
古代の甲骨文・金文から篆書へと発展していく。
文化の歴史そのものだ。(文字が化ける)
その謎を推理するには古代に関する相当な知識量と精査するイメージ力が必要。
当時の学界の異端児扱いに耐え自説を貫く勇気。
真の学者魂が彼には備わっていたように思える。

話は変わるが今年の上半期の芥川賞が決まった。
村田 沙耶香 氏の『コンビニ人間』。
どんなものかと掲載誌『文芸春秋』を買う。

フツーの子とは違う感性や生きがいの女子は、
フツーに生きていくためコンビニで18年間もアルバイトを続けている。
コンビニの整然としたルーチンワークが好きなのであり、
自分にあっていると思っている。
世紀の就職をせずに大学時代から始めたコンビニのアルバイト。
その彼女の生い立ちも世間からずれたものがあった。
友達のケンカをとめるためにスコップで殴りつけるという変人ぶり。
妹に、普通であるためにはいろいろ折り合いをつけて自分を出さないことと言われ、
当たり障りのない相槌を打つ会話を身に着けていく。
人間関係の深みに入らぬように、
黙々と淡々とコンビニのルーチンワークを楽しむ。
そんなある日変なコンビニの客と関係が出来てドラマは転換していく・・・・。

読み進んでいくうちに主人公が醸し出すブラックなユーモアで笑ってしまう。
今やどの町にも必ずあるコンビニの一つの側面が映し出されている。
近ごろコンビニも品数が多くなりスーパー化しているようだ。
100円のアイスコーヒーはいれたてで旨い・・・。

日常的なコンビニに、もしかしたら主人公の様な変種がいても不思議ではない。
人々は皆ある種の仮面をつけているが、
コンビニという当たり前な存在に「人間的ではない」存在が潜んでいる?
コミカルでデストピアなテーマは面白いと思った。
居なさそうで居るかもしれない人間、キャラクターは新しい時代のものか。
そんなに長くなく深刻な書きぶりでもなく、
芥川賞のイメージも変わりつつあると思った。

2016年08月24日
8月24日(水)今年の夏は日本全国異常気象!東日本は北海道まで被害が及ぶ豪雨。西はこのところ連日の酷暑。以前の様な夏らしい季節ではないようだ。
今回は野鳥写真の名人、映画専門学校の関先生の作品。
最近の力作を紹介させていただく。

毎回、人跡未踏の様な地で、じつに孤独な撮影。
しかも長だま(望遠レンズ)を持って忍耐との闘い。
シャッターチャンスは天の恵みのように気まぐれだ。
ようやく獲物にたどり着く、それからが勝負だ。
(もちろん装備や準備に手違いは無いはずだが)

ひたすらそれを待つ、待つ。
無限とも思われる長い時間の中の一瞬の間合い。
狙撃手のようにスポッター(計測員・・・風速、距離などをアドバイス)はいない。
無音のファインダーのなかに的の獲物がある。
長くて短い一瞬のドラマ!

極々しなやかにシャッターを切る。
連射音が相手に気付かれぬように気を殺す。
夏なら汗が目に入る、冬ならまつ毛が凍る。
それでも獲物から目を離せない。
何故ならそれは何物にも代えがたい至福の時間!
そのために彼はここに存在するのだ。

おそらく古代の狩猟民も同じように生きるために、
獲物たちを待っていたのかもしれない。
カメラを武器に替えてそして撮影する。
定住農耕民族になる昔の遺伝子の名残りか・・・。

今回、関先生は猛禽類の食餌光景と言う珍しい作品。
ひな鳥に餌をやる様は絶品だ!

美しい姿で大空を飛翔する猛禽類はそれだけで完璧!
たぐいまれなスピード、姿かたちの無駄のないフォルム。
眼力の鋭さ、やはり大空のキングだ。

関先生何時も心のこもった作品を有難うございます!
どうぞ取材中のけがなどに気を付けてください。
無理をせず!と言いながら次回も期待してます。
・・・もしかして近い将来には野生の生き物は絶滅するかもしれない!?
遺伝子工学やロボットがその代行をするようになったら、
(映画『ブレードランナー』のように)
どんなに味気ない世の中になっているか・・・。

近所の神社から太鼓の音が聞こえてきた。
夏の盆踊り、幸い雨にならなくて良かった。
蝉時雨もやや弱くなり、陽も短くなり始め少しずつ秋の気配が。
来週あたり大きな台風が近づいてきているようだ。

最近の力作を紹介させていただく。

毎回、人跡未踏の様な地で、じつに孤独な撮影。
しかも長だま(望遠レンズ)を持って忍耐との闘い。
シャッターチャンスは天の恵みのように気まぐれだ。
ようやく獲物にたどり着く、それからが勝負だ。
(もちろん装備や準備に手違いは無いはずだが)

ひたすらそれを待つ、待つ。
無限とも思われる長い時間の中の一瞬の間合い。
狙撃手のようにスポッター(計測員・・・風速、距離などをアドバイス)はいない。
無音のファインダーのなかに的の獲物がある。
長くて短い一瞬のドラマ!

極々しなやかにシャッターを切る。
連射音が相手に気付かれぬように気を殺す。
夏なら汗が目に入る、冬ならまつ毛が凍る。
それでも獲物から目を離せない。
何故ならそれは何物にも代えがたい至福の時間!
そのために彼はここに存在するのだ。

おそらく古代の狩猟民も同じように生きるために、
獲物たちを待っていたのかもしれない。
カメラを武器に替えてそして撮影する。
定住農耕民族になる昔の遺伝子の名残りか・・・。

今回、関先生は猛禽類の食餌光景と言う珍しい作品。
ひな鳥に餌をやる様は絶品だ!

美しい姿で大空を飛翔する猛禽類はそれだけで完璧!
たぐいまれなスピード、姿かたちの無駄のないフォルム。
眼力の鋭さ、やはり大空のキングだ。

関先生何時も心のこもった作品を有難うございます!
どうぞ取材中のけがなどに気を付けてください。
無理をせず!と言いながら次回も期待してます。
・・・もしかして近い将来には野生の生き物は絶滅するかもしれない!?
遺伝子工学やロボットがその代行をするようになったら、
(映画『ブレードランナー』のように)
どんなに味気ない世の中になっているか・・・。

近所の神社から太鼓の音が聞こえてきた。
夏の盆踊り、幸い雨にならなくて良かった。
蝉時雨もやや弱くなり、陽も短くなり始め少しずつ秋の気配が。
来週あたり大きな台風が近づいてきているようだ。

2016年08月17日
8月17日(水)今日の東京は台風一過のピーカン照りでものすごく暑い!先週は久しぶりの墓参り、草取りで大汗をかきながら線香、花を供える。供養。

先週の日曜日両国の江戸博に行く。
「大妖怪展〜土偶から妖怪ウオッチまで」
夏休みなの折から子供たちでいっぱい。
祖父母に連れられて。

わたしの子供の頃もお盆になると、
お寺で地獄極楽の絵図を開帳。
閻魔さま、鬼、亡者が地獄で刑罰にさらされている様は、
不思議と、今でもはっきりと覚えている。
布教活動の一環。
生きているうちに善行を積むと極楽往生と説いていた。

今回の展示は「百鬼夜行」「ものの怪」「幽霊画」などが中心だ。
中世の(平安〜鎌倉)のものの怪では日常大切に使われていた道具が化ける。
物を大事に使いそこに魂が宿るから供養しないとものが化ける。
水木しげるの源流にもなっているのか。
楽器の琵琶が化けている画はユーモラス!好きだ。
大量生産、大量消費の現代となっては懐かしささえ覚える。

場内は込み合っていて、そのうえ展示物が小さいので、
観るのに一苦労。
サブテーマの土偶や妖怪ウオッチがとってつけたように展示が少なく、
子供たちは少しがっかりしたかも。

江戸博から一歩表に出ると両国国技館。
この日は何やら格闘技の試合があるようで駅前は大混雑。
大相撲の場所中にも、こんなに込んだのは見かけない。
この日は両国駅周辺はもう一つ真夏が来たようだった。

このお盆は日中はTVで高校野球、夜はオリンピック中継。
毎日少々寝不足かな。
今も少し身体がだるい気がする。

先日、私が通っている書道のクラスの作品展があった。
楷書から隸書まで習っているが仲間も出来て忙しい。
度々飲み会があって和気あいあいとした集まりで楽しい。
気配りの良い幹事さん、何時も良い写真を頂ける名人がいたり、
たまたま良い仲間と出会って良かった。
ちっとも旨くならないがこのまま続けていこうと想う。

2週間ぐらい前にTOHOの関先生から、
「野鳥写真館」のアルバムがメールで送られてきた。
今回は猛禽類の食餌写真。臨場感あふれる傑作集だ。
次回のブログでまたまたご紹介しようと思います。
OBの皆さんこのお盆はどうお過ごしですか?
熱中症や夏風邪にならないようにご留意ください・・・。

2016年08月03日
8月3日(水)東京も異常気象が続いて突然の大雨!ゲリラ豪雨と言うより、もうこれは熱帯のスコールなのでは?ここ2〜3日不安定な空模様だ。
両国の江戸博に出かけるつもりが突然の雨。
自宅にこもってしまったのだ。
雷とものすごい雨足で怯んでしまった。
まだ『大妖怪展』は当分やっているようだし今度にした。

一時間もしないうちにウソのような青空。
この季節はこんなものかと思う。

家の周りの木々から突然の蝉時雨。
夕立の音色とは全く違う風情。
蝉はその短い地上での命を燃やしつくしている。
人間なら断末魔の絶唱かもしれない。

わが家の犬は前足でチョイと突いて後は知らん顔。
まるで猫のような無関心な顔である。

猫と言えばこの頃は猫が犬より人気だそうだ。
朝晩の散歩が要らないとか、自由気ままな姿が良いらしい。
それにしてもわァが屋の犬の散歩コースに、
またペット専門医院が開業した。
その匂いのせいかわが家の犬も医院の近くでクンクンしている。
彼はほとんど通院をしない健康犬なのだ。
食欲は年をとるほどに旺盛だ、健康何より。

雨上がりの空を眺めていると、
遠くの空が三層にくっきり分かれていて不気味だ。
出来そこないのロールケーキの様。

子供の頃にはあまり見なかった雲の重なりだ。
不安定な天気、何時まで続くのやら。
折りたたみ傘は外出の必須アイテムになっているこの頃。
これから本格的な盛夏。
OBの皆様も夏バテや暑さにやられないように!
こんな時には涼しいところで読書と昼寝。

そういえば学生時代に出会った山川方夫の『親しい友人たち』が復刻。
没後50年記念出版。(創元推理文庫)
34歳の若さで亡くなったショート・ストーリーの名手。
1960年代初頭、「ヒッチコック・マガジン」に連載していた。
夏と海、戦後と虚無、・・・50年ぶりの復刻での再会。
一時期芥川賞・直木賞の候補にもなった。
会話・セリフの絶妙なタッチ、物語エンドの余韻・・・。
どの作品も一級品なのだ。
早世の天才と言われていた・・・。

彼と自分の軌跡を足しかねるためにも、
ゆっくりと彼を偲びながら読みだしている。
何時だって夏休みの様な自分。
時間はまだあるような気がするのだが・・・・。

自宅にこもってしまったのだ。
雷とものすごい雨足で怯んでしまった。
まだ『大妖怪展』は当分やっているようだし今度にした。

一時間もしないうちにウソのような青空。
この季節はこんなものかと思う。

家の周りの木々から突然の蝉時雨。
夕立の音色とは全く違う風情。
蝉はその短い地上での命を燃やしつくしている。
人間なら断末魔の絶唱かもしれない。

わが家の犬は前足でチョイと突いて後は知らん顔。
まるで猫のような無関心な顔である。

猫と言えばこの頃は猫が犬より人気だそうだ。
朝晩の散歩が要らないとか、自由気ままな姿が良いらしい。
それにしてもわァが屋の犬の散歩コースに、
またペット専門医院が開業した。
その匂いのせいかわが家の犬も医院の近くでクンクンしている。
彼はほとんど通院をしない健康犬なのだ。
食欲は年をとるほどに旺盛だ、健康何より。

雨上がりの空を眺めていると、
遠くの空が三層にくっきり分かれていて不気味だ。
出来そこないのロールケーキの様。

子供の頃にはあまり見なかった雲の重なりだ。
不安定な天気、何時まで続くのやら。
折りたたみ傘は外出の必須アイテムになっているこの頃。
これから本格的な盛夏。
OBの皆様も夏バテや暑さにやられないように!
こんな時には涼しいところで読書と昼寝。

そういえば学生時代に出会った山川方夫の『親しい友人たち』が復刻。
没後50年記念出版。(創元推理文庫)
34歳の若さで亡くなったショート・ストーリーの名手。
1960年代初頭、「ヒッチコック・マガジン」に連載していた。
夏と海、戦後と虚無、・・・50年ぶりの復刻での再会。
一時期芥川賞・直木賞の候補にもなった。
会話・セリフの絶妙なタッチ、物語エンドの余韻・・・。
どの作品も一級品なのだ。
早世の天才と言われていた・・・。

彼と自分の軌跡を足しかねるためにも、
ゆっくりと彼を偲びながら読みだしている。
何時だって夏休みの様な自分。
時間はまだあるような気がするのだが・・・・。
