東放学園

TOHO会

TOHOKAI
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今日も絶好調

2013年06月

2013年06月26日

6月26日(水) こちらも本格的な連日梅雨模様。うっとおしい気分なので、長野に温泉に行った。東日本の横綱ランクの湯田中は良かった。


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今回もバスツアーだった。
何時もの様な弾丸ツアーはやめて、
栗と葛飾北斎の里、
小布施をゆっくりと訪ねた。
小さい町だが
なかなかきれいに整備されていて、
チョッとした施設の前には
昆虫のオブジェ。
景観にマッチしている。
北斎の美術館も
なかなか見どころがあった。

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栗が名産で、
いたるところに菓子が並んでいた。
また、
造り酒屋の煙突が
妙に美しく佇む。
あまり飲む方ではないが、
酒蔵に入って見ると
なんだか懐かしい気がする。
栗のソフトクリームを食べていると、
雀がテーブルに乗って
ソフトのコーンをねだって、
大胆にも指先から
素早く持って行った。
雀がねー…。
懐いている!
ちょっと驚きだった。

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湯田中温泉は
本当に昔の温泉町だ。
俳人小林一茶でも有名。
このツアーでは、
一か所の旅館に泊まると
他の旅館の風呂にも入れるし、
町の共同浴場にも入れる。
温泉に特化しているのが良い。
夕方、
深夜、
そして朝方。
計3回も浸かってしまった。
大満足!
こんなにゆっくりと温泉に入ったのは
何年振りか。
また機会をつくって
行こうと思った。

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この旅行の前日、
大学時代の友人の通夜があった。
去年、恒例の忘年会で会ったのが最後。
いつもと変わらずに
こにこしながら飲んでいた。
ガンだった。

このところ2、3年おきに
3人の友人が逝ってしまった。
何とも寂しい。
通夜で息子さんにお会いした。
顔も声も似ていた。
駆けつけた友人たちもお清めの席で、
昔語りより、
生きていることの大事を
確認していた。
「明日から旅行…」
さすがに私は
決まっていることとは言えず、
なんだか少し後ろめたい気がした。

元気で生かされていることを
十分な幸せと感じた…。
 <黙祷>

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2013年06月12日

6月12日(水) 今年も、もう6月を過ぎてしまった。早いものですね。年を重ねるほどに時が立つの速くなったような気がする。小糠雨に濡れてバスを待ちながらそんなことを感じた。


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先週は所属している団体の
総会や懇親会が毎日のように開催され、
かなり忙しく、疲れてしまった。
その代わり、
TOHO・OBの皆さんに会えて、
行った甲斐があった。

日本ポストプロダクション協会では、
ポストプロダクション技術に贈られる賞で、
映像技術グランプリを
OBの丹野豊一さんが受賞!
この機会に駆けつけてくださった北島先生。
丹野さんは学生時代、
先生主宰の「ラーメン研究会」のメンバーだった。
何でもアリだった良き時代が
思い出された。

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また、
学生部門では、
東放学園映画専門学校の田村香織さんが
ドキュメンタリー部門で奨励賞に輝いた!
それにしてもエンターテインメントの業界、
もちろん業界外でも、
社会の中心に居て活躍中のOB諸君の
なんと多いことか。
地中の竹の根のように
これからも勁く広がって欲しいと思う。

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(閑話休題)

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先月の末、
東放学園映画専門学校で講義を行った。
講義時間の関係で
昨年と同じ映画を観て頂いた。
A・タルフスキ―の
『ノスタルジア』。

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学生が普段、ほとんど観ないであろう作品だ。
私も一年振りに観たが、
この作品の圧倒的な静寂さが
観るものの
色々な時間の流れの中の出来ごとの
垢や傷を
優しく癒してくれる気がする。

「自己犠牲による魂の救済はあるのか?」
そんな深刻なテーマが、
カット数の少なさや
極々ゆっくりとしたカメラのパンや移動で、
観ているものの心の襞の奥まで
水のようにゆっくりと浸み込んでくる。
監督の創りだした
映画的時間の魔術に
知らす知らずに酔わされる。
画面の色調・構図は、
ラファエロの絵画を観ているように
なんとも豊かで優しく美しすぎるのだ。

そして、ある場面に来ると、
御約束のように睡魔に襲われる。
(彼のどの作品でもそうなる!)
彼の作品を好きな知人のすべてが、
同じ経験をしているのだ(zzzzz…)。
スリリングに眠い…。
ホンの十何秒かのことだろうか。
しかし、快い。
そして緊張した夢のなかの夢をさ迷う。
気付くとまだ同じシーンなのだ。
ジェットコースターのような
エンターテインメント映画を見慣れている向きには
しんどいかも知れない。

A・タルコフスキーが存命中に、
日本でも
日本タルコフスキー協会が
密かに存在した。
私も会員だった。
機関誌が発行されていて、
とてもコアな、謎めいた集まりだった。

“映画は目覚めて見る夢”

まどろみの中に
もう一つの人生を夢見る。
そんな気がする…。

映画製作を目指す学生諸君!
映像表現は
とても深いのだ!!

toho_sakuma at 18:00TOHO会・OB映画・TV この記事をクリップ!

2013年06月05日

6月5日(水) なんだか例年の梅雨とは違った好天が続いて調子が狂うこの頃。先週は長い梅雨晴れに、連日外出して結構忙しかった。

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梅時雨・梅の雨(江戸時代多く使われた季語)、
紫陽花(あじさい)、蝸牛(かたつむり)…。
梅雨時を彩る風景。
子供の頃、
紫陽花の勢いの良すぎる緑が
鬱陶しくってあまり好きではなかったが、
この頃では打って変わって
じっくりと見れようになり、
特に、
額紫陽花が好きになった。
蝸牛でも葉っぱに居ればなおよし。

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そう云えば、
街角にも沢山出現している
“スマホ虫”だ。
自分だけのペースで、
ゆっくりと歩く。
本当にお邪魔虫だ…。
季語にもならないし。

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先週、
堤幸彦監督の『くちづけ』を観にいった。
知的障害者のグループホームが舞台だ。
もともとは宅間孝行主宰の舞台の映画化。
ドラマはまるで舞台のように
ワンセットで撮っているように見える。
しかし
映像ならではのテクニックが
随所に、滑らかに駆使されている。
障害を持つ親は、
「この子を残しては死ねない」と
常に思っている…。
(ガンで余命のない父親が愛する娘を手にかてしまう)
苦渋の果ての選択。

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この映画も残酷なテーマを、
説得力のある演出で
舞台とは違った完成度を見せている。
私の好きな堤作品『明日の記憶』の路線なのか、
重く、辛くなりそうな話を
旨く“寸止め”。
良い作品に巡り合った。
素直にうれしい気持ちで映画館出ると、
街はいつものように
何事もなく在った。

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こちら東京は、
あちこちの美術館で
大きな企画展をやっている。
乃木坂の新国立美術館では、
フランス国立クリュニー中世美術館所蔵の
『貴婦人と一角獣展』。
19世紀フランスの
メリメやジョルジュ・サンドに再評価を受け、
一躍その価値を高めた
巨大なタピスリー(絵画織物)だ。
五感を一枚ずつに表し、描かれている。
貴婦人の周りには花や動物たちがいる。
丹念に気の遠くなるような作業。
そんなに色も褪せずに存在し、
奇跡のような作品だった。
また別室では、
4Kデジタルで6台のプロジェクターが
作品の解析をよりクリア―にし、
映し出して、親切だった。
招待券で一緒に見せて頂いた。
TOHOのY先生、
本当にありがとうございました。

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その翌日。
新宿に用があって、
帰りに東郷青児美術館(損保ジャパン美術館)に行った。
『オディロン・ルドン展 ー夢の起源ー』。

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19世紀末写実絵画の反動から
内面世界を重視した
一見怪奇な「黒の石版画」から、
より幻想的な色彩の画家に変貌していったルドンの、
めったにお目にかかれないリトグラフが数十点もあり。
(E・アラン・ポーを意識した作品など)
この時代の印象派とは、
違ったあり方だ。
館の窓からの景色に
コクーンビル(繭玉)が
不思議そうに佇んでいた。

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